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朝鮮日報 記事入力 : 2012/08/25 11:02
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2012/08/25/2012082500483.html
【社説】日本の挑発には決然と、対話には柔軟に対応せよ
野田首相が24日、李明博(イ・ミョンバク)大統領の独島(日本名:竹島)訪問に対し「日本の主権を侵害した事案」だと非難し「固有の領土の主権確保のために不退転の決意で臨みたい」と主張した。
野田首相は前日、李大統領の天皇謝罪要求発言について
「かなり常識から逸脱している。
謝罪し、これを撤回すべきだ」
と述べ、衆議院でも「非常に無礼な発言であり、決して容認するわけにはいかない」という内容の決議案を通過させた。
また日本の外務次官は、独島リレー水泳に参加した俳優ソン・イルグクに対し「今後の来日は難しいだろう」と述べた。
天皇の問題となると、理性を失い集団的に判断力を失って行動していた第2次世界大戦以前の日本の姿が、昔の映写機を回しているかのようにそのまま再現されている。
実際にこのような現象は、日本が敗戦し米国による外形上の民主主義が導入された1950年代と60年代にも起きていた。
天皇批判を連想させる小説を掲載したとして、極右団体が雑誌社の社長一家を刺殺した事件からも分かるように、日本社会には隠された裏面があった。
韓国の大統領を侮辱しておきながら、天皇に対する発言は、たとえ一言であっても聞き捨てならないという日本政府の態度も同様だ。
日本の外務省は23日、野田首相が李大統領に宛てた親書を返送しにやって来た韓国の外交官を、警備員に正門で阻止させ立ち入りを拒否した。
日本政府は、このような外交的非礼について、もともと韓国が首相の親書を受け取ることさえしないという非礼を働いたことに対する措置だ、として強硬な態度を取っている。
しかし、それ以前に日本は外交の常識を差し置いて、韓国の大統領に送る親書の内容を、相手が見もしないうちに公開した。
さらに野田首相は親書に、李大統領の独島訪問について「李大統領が島根県竹島に上陸した」という侮辱的な表現を3回も記載していた。
これは、韓国の大統領と韓国の国民全体に対する挑発だ。
日本は戦前、日中戦争を起こすため事前にシナリオを作り、盧溝橋で日本軍が日本軍に対し発砲し、その責任を中国に転嫁、開戦の名分とした。
日本の首相の書簡問題をめぐって悪ふざけをする手法は盧溝橋事件を思い起こさせる。
日本の姿のあちらこちらに、最近の日本とは異なる、かなり陰惨としたうねりが目立ってきている。
国内に蓄積した不満を攻撃的な対外政策を通じて発散しようとする日本特有の政治パターン、特に中国やロシアなどの強大国の代わりに、韓国をまな板の上に乗せようという下心が露骨に見える。
国会の韓国非難決議案に韓国との関係を重視してきた公明党までもが加勢し、日本のメディアは
「民主党政権の行き過ぎた『配慮外交』が、韓国側に日本は簡単に譲るだろうという誤解を与えた」
と書き立てるなど、日本の民族主義の濁流が、再び噴出する危険な場面を再認識させられる。
日本は新中国が浮上する東アジア情勢の中で、米国の政策の主軸が韓国よりも日本であるという点に便乗し、米国を独島問題に引きこもうという戦術まで動員している。
米国が米国の国益を危険にさらす日本のこのような策略に引っ掛かるはずもないが、日本政府の態度が正常でないことだけは確かだ。
今、日本には、西洋の帝国主義を真似て隣国を侵略した過去から抜け出し、アジア各国の真の隣人として歩み寄るための自己省察的理性の回復が切実に求められる。
そのためにも、日本政府が先頭に立って国民を盲目的な民族主義へと追い立ててはならない。
韓国は、外交と安全保障においては、絶対に失敗が許されない国だ。
韓国政府は、日本の外国的無礼・非礼を糾弾する韓国国民の声を、韓国政府が取った対応への無条件の同意や承認だと受け止めてはならない。
今回、韓日の対立を前後して、一部の外交補佐陣が露わにした弱点は、国民を不安にさせている面もあるからだ。
韓国と日本は、1945年以降続いてきた冷戦型国際体制が変化を遂げる中、未だ安定的新体制を見いだせずにいる北東アジアで、さまざまな側面で協力を強化すべき、現在と未来における最も重要な外交パートナーでもある。日本の反理性的かつ破局的挑発に対しては決然たる体制で対決すべきだが、日本が柔軟で合理的に変化した場合は、われわれもそれに合わせて対応すべきだろう。
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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jiji.com (2012/08/25-17:12)
http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2012082500190
一歩も引けぬチキンレース=野田政権に強い不信感-韓国
【ソウル時事】李明博韓国大統領の竹島(韓国名・独島)上陸以降、日韓両国の対立はエスカレートし、双方一歩も引けないチキンレースの様相を呈している。
韓国の外交当局者はこれ以上の戦線拡大は望んでいないのが本音だが、日本より先に振り上げた拳を下ろすつもりはない。
野田政権に対する不信感は強く、積極的な関係改善に乗り出す機運は乏しい。
韓国内では、24日の野田佳彦首相の会見について、既存の立場の表明で、さらなる対抗措置や李大統領への謝罪要求に言及しなかったとして、
「それほど強いトーンではなかった」(外交筋)
と冷静に受け止める向きもある。
しかし、韓国各紙は25日、野田首相が「不法占拠」と述べたことに対し「妄言」と猛反発。
対日感情の悪化に歯止めがかかる気配はない。
韓国国民にとって竹島は「神聖不可侵の領土で主権と独立の象徴」(政府関係者)とされる。
「一時期日本に奪われたが取り戻した韓国領土であり、日本が因縁をつけて再び奪おうとしている」
というのが一般国民の感覚。
多少の反発は予想していても、首相が「不法占拠」と明言するなど、ここまで強い姿勢に出ているのは「感情的な過剰反応だ」(同関係者)との受け止めが一般的だ。
日本が領土問題をめぐり、中ロよりも韓国に対してより強硬な姿勢を取っているとの不満もある。
さらに、日本で近く衆院選が行われると韓国側がみていることも事態収拾への動きが鈍い背景となっている。
韓国では野田政権が支持率回復を狙った国内向けのアピールとして強気に出ているとの見方が多い。
野田政権とは建設的な対話はもはや困難で、選挙後まで待って関係回復を図る方がよいとの認識が広がり出した。
韓国紙・朝鮮日報によると、李大統領は24日、金星煥外交通商相に対し
「落ち着いて、威厳を持って、毅然(きぜん)と対応せよ」
と指示したという。
政府高官は
「日韓で計画していることを取り消すことはない」
と述べ、日韓関係全体に影響が及ぶのは避けたい意向を示す一方、
「日本が冷静になり、何もなかったようにすればいい」
とも指摘。
日本次第との姿勢は崩していない。
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読み違えると難しいことになる。
韓国は以前の日本だったらこういう反応をするはずだと考えて、そうなっていないのは、
選挙の日程が迫ってきて票集めを睨んでの過激なリアクションになった
と見ているようである。
果たしてこれで正しいだろうか。
以前と違うのは、国会決議まで出ているということ。
それには民主党のみならず共産党と社民党を除く他のすべての会派が賛成しているということ。
ここからして以前とは違う。
この国会決議を受けて野田首相が動いており、もし選挙を控えてのアピールなら、野党はさらに過激な行動に出る可能性がある。
つまり、
「韓国に強く出た政党が選挙に勝つ」
というシナリオになり、現政権より次の政権の方がもっと韓国にとってはハードになるということになる。
今雰囲気的にわかることは、
このところの日本の動きは以前の日本の動きとは明らかに違っている
ということである。
これまで半世紀に渡る日本の対応は参考にならない、言い換えると全く別の状況に日本は入っているのではないかということである。
「違った日本が顔をだし始めている」
ということである。
つまり
「強気の日本」に変容しつつある
のではないかということである。
この「違った日本」を見過ごし、旧態と同じ判断をしていると、危険ではないかということである。
なぜあの防衛白書が出たのか、
そのへんを慎重に見極めないと、もしかしたら
日本は韓国潰しに出る可能性もある、
ということである。
まず向こう一年間は日韓の関係はどんどん冷え込んでゆくだろう。
日本政府はそれが民主党であれ、他の政党であり、抑える気はない、ということである。
今の日本はどうも、中国や韓国と
あえて努力して仲良くやっていきましょう
という気はないみたいである。
そこそこでやっていかれればよく、もしぶつかったとしてもそれはそれで構わない、
といった気分が支配しているように思える。
もしそうなら、それを一年くらって、韓国はどこまで耐えられるかが勝負になる。
「一歩も引けぬチキンレース」
も結構だが、中国と一戦交えるのもやむなしと腹をくくって軍備補強をしている日本は、韓国と対等に走る気などさらさらなく、ただ潰しにかかるだけということもありうる。
別に韓国との交易をストップする必要もなく、韓国国債の購入を見合わせ、韓国への保障看板を下ろせばそれだけでも海外資金は疑心暗鬼になって韓国から逃げ出す。
「なにか韓国経済がやばそう」
といった空気を作り出すだけで十分効果がある。
そんな気分が日本中を覆っているように思えるのが不気味でならないのだが。
【おもしろ韓国】
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