2012年10月24日水曜日

ハングルの非力さ

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朝鮮日報 記事入力 : 2012/10/24 12:21
http://www.chosunonline.com/svc/view.html?catid=84&contid=2012102401242

【萬物相】「ハングル専用教育は見直すべき」   

 道を歩いていたら、ある理髪店のドアに「独孤老人無料」と誤ったハングル表記で書かれた案内文を見つけた。
 首をかしげてしばらく考え「一人暮らしのお年寄りは無料で散髪いたします」という意味だと分かった。
 店主の考えは立派だが、せっかくなら「独居老人」と正しく書き、漢字も添えてあればよかったのに、と思った。
 ある大学の英字新聞が、自分たちの主幹教授(顧問に相当)を「Weekly Professor」(「主幹」はハングル表記では「週刊」と同音になることから)と書いていたこともある。
 新聞を週に1度発行していたため、新聞の発行責任者である教授も「週刊」だと勘違いしたようだ。

 (ハングル表記で)「風飛雹散(四方に飛び散ること)」を「風紙雹散」、「抱腹絶倒」を「抱腹卒倒」と書く時代だ。
 「同苦同楽(苦楽を共にすること)」は「同居同楽」、
 「臨機応変」は「臨機雄弁」、
 「福不福(運と不運、発音はポップルポク)」は「ポッコルポク」
と変身する。
 「耳につければイヤリング、鼻につければ鼻輪、ということから転じて、ある物が状況に応じて異なる役割を果たすこと」という意味の「耳懸鈴鼻懸鈴」を「耳於鈴鼻於鈴」と書くこともある。
 これらは全て、使われている漢字の本来の発音と意味を知らなかったために起きたことだ。

 先週の新聞記事にはこのような文が掲載された。
 「中国の船員たちは停船(チョンソン)命令に反して…」
 「海洋警察は短艇(タンジョン)に乗って中国漁船に接近し…」
 「海洋警察は従船(チョンソン)に乗っていた11人と主船(チュソン)の船長を…」。
 韓国の水域で違法操業をしていた中国漁船を海洋警察が取り締まる過程で、中国の船員が死亡した事件を伝える記事だ。
 ハングルの表記自体は正しいが「停船」「短艇」「従船」「主船」という似たような発音の漢字語をハングルだけで表記しているため、分かりにくく文章が滑らかでない。

 漢字教育を主張してきた民間団体、語文政策正常化推進委員会が先日、国語基本法のハングル専用に関する条項が違憲だとして憲法訴訟を起こした。
 この条項に従って教科書の漢字混用を禁止したことや漢字科目を廃止したことが、児童・生徒たちの学習権や保護者の子女教育権、著者、出版社の言論・出版の自由などの基本権を侵害しているというわけだ。
 推進委は
 「誤った政策で韓国語が完全な姿を失い、国語生活と精神文化が荒廃しているのをこれ以上放置することはできない」
としている。

 10年ほど前、OECD(経済協力開発機構)加盟国の国民が自国語の文書や新聞をどれだけきちんと理解できているかを調査したところ、韓国が最下位となった。
 漢字語が韓国語の語彙(ごい)の60-70%に上るということを無視し、無理にハングル専用政策を続けてきた結果だ。
 ハングル・漢字混用論を主張していた経済学者、イム・ウォンテク教授が以前語った言葉が思い出される。
 「なぜ人々はハングルと漢字をコーヒーと紅茶のように二者択一しなければならないと考えるのだろうか。
 コーヒーと砂糖、紅茶と砂糖のような補完関係として考えることはできないのだろうか」




レコードチャイナ 配信日時:2012年10月29日 12時35分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=65918&type=0

「漢字脱却教育」は“民族の危機”をもたらした!
歴代首相が漢字学習を提唱―韓国

 2012年10月26日、北京晩報によると、韓国では行き過ぎた「漢字脱却」教育が文化の断裂のみならず、重大な民族文化の危機をもたらしている。

 一般的な韓国の若者は漢字が読めず、ますます多くの国民が漢字を理解できなくなっている。
 隣国の中国と日本はどちらも漢字大国であり、15億人が使用しているが、韓国は漢字から離れてしまったことにより、孤立状態にあるというのだ。

 韓国では歴代首相が全国漢字教育推進総連合会の推進のもと、李明博(イ・ミョンバク)大統領に
 「小学校の正規教育過程で漢字教育を実施することを促す建議書」
を提出した。
 「半世紀にわたる『ハングルのみを使用』という誤った文字政策により、今日韓国は1990年代の経済危機よりも危急な文化危機に陥っている」
として、この問題を解決すべく、小学課程から段階的に漢字を習わせ、漢字を外国語とみなさず、ハングル同様国字として教育すべきとしている。

 李氏朝鮮の第4代国王・世宗が漢文の束縛から脱却して自主的な言語体系を作り、庶民に分かりやすい文字を提供するため、1446年に正式に「訓民正音」を公布し、ハングルが誕生した。
 しかし、19世紀末頃まで朝鮮王朝は公文書や歴史書物、漢文の文学作品などに漢字を使用していた。
 北朝鮮と中国の朝鮮族は1950年代から徐々に漢字の使用をとりやめ、韓国でも1948年に公式にハングルのみを使用する法律を公布し、毎年10月9日を「ハングルの日」と定めている。

 1980年以降、韓国はこの流れを加速させたものの、中国が台頭し、東アジアの復興が期待される中、米国の金融危機が起こり、韓国の知識人には孤立や危機感を予感する者が現れ始めた。
 韓国は40%以上の商品を漢字文化圏に輸出し、70%の外国人観光客が漢字文化圏から来る国である。
 韓国の若者は漢字文化圏の同業者と交流や商談ができないばかりか、相手の名刺すら読めない。
 韓国5大経済団体は2003年に、所属する企業19万社に対し、社員を雇用する際には漢字検定試験を実施することを提案している。





【おもしろ韓国】




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