2012年10月9日火曜日

最大の勝者は韓国:日本と中国が弾道ミサイル射程圏内に

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レコードチャイナ 配信日時:2012年10月9日 19時28分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=65343&type=0

<尖閣問題>
最大の勝者は韓国、弾道ミサイルの射程延長で日本と中国を圏内に―米華字メディア

 2012年10月8日、米華字メディア・多維新聞は、尖閣諸島問題で最大の勝者は日米中のいずれでもなく、韓国だと指摘した。以下はその概要。

 韓国政府は7日、「北朝鮮に対する抑止」を理由に、弾道ミサイルの射程制限を現行の300kmから800kmに延長することで米国と合意したと発表した。
 これにより、北朝鮮全土のほか、中国や日本の一部も射程内に入ることになる。
 韓国はこれまで何度も米国に延長を求めてきたが、日本や中国など周辺国の反発を懸念する米国が同意しなかった。

 意外にも、周辺国では強烈な反発は起きていない。
 中国は7日、この件を英字紙のみで取り上げ、8日には中国外交部が
 「射程制限の延長は朝鮮半島情勢と関連がある」
と指摘しただけで、自国に対する脅威については触れていない。
 日本メディアも自分とは関係ないという態度で、
 「北朝鮮の反発は必至」
と伝えただけだった。
 中国同様に活発な韓国市場に進出したいロシアも、沈黙を貫いている。

 尖閣問題をきっかけに、韓国はついに「勝者」にのし上がることに成功した。
 強豪ひしめきあう北東アジアで、ずっと存在感を示せずにいたが、陰では黙々と実力の向上に励んできた。
 外交努力を積み重ね、経済でも日本に迫る勢いとなった今、ついに念願がかなったのである。

 米国は日本の一連の領土問題におけるトラブルメーカーぶりや過度の米国依存を快く思わない風潮に警戒心を抱いている。
 韓国とこれ以上の対立を避けるようにと米国から迫られた日本はたとえ国土の一部が射程内に入ろうとも、受け入れるしかなかった。
 日本自身も中国、ロシアとの領土問題を抱え、韓国と争っている余裕はないというのが本音のところだろう。

 中国も尖閣問題で日本との緊張が高まる中、韓国と歴史問題でタッグを組み、共同で日本に対抗する構えを見せている。
 国土が射程内に入りながらも沈黙を保っているのは、今は韓国との関係をこじらせたくないという意向のあらわれとみられる。




朝鮮日報 記事入力 : 2012/10/08 10:15
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2012/10/08/2012100800928.html

ミサイル指針:改定を受け、韓国は何を得たのか
北朝鮮全土の基地、攻撃可能に  

 韓国の政府・軍当局は今回改定された韓米ミサイル指針で、韓国の弾道ミサイルの射程距離が300キロメートルから800キロメートルに延び、弾頭重量が500キログラムまでで据え置かれたことから、軍事面では北朝鮮によるミサイルの脅威に十分対応できるようになったと評価している。

 しかし、既に射程距離1万キロメートル以上の大陸間弾道ミサイル(ICBM)やICBMに転用可能な民間の固体燃料ロケットを保有する中国、日本など周辺国と比べると、韓国の弾道ミサイルの根本的な制約は解消されておらず、専門家からは「成果は半分だ」との指摘が聞かれる。

射程距離と弾頭重量の「トレードオフ」維持

 韓国政府が今回のミサイル指針改定で最も力を入れたのは、射程距離延長との「トレードオフ」関係の維持だ。
 トレードオフとは、射程距離が短ければ、弾頭重量を増やすことができ、射程距離が長ければ、弾頭重量を減らさなければならないという反比例の関係を指す。
 2001年の前回の改定でもトレードオフが採用され、今回の指針では射程距離が550キロメートルならば弾頭重量1トン、射程距離が300キロメートルならば弾頭重量1.5-2トンが認められるようになった。

 特に韓国国防部(省に相当)は、射程距離を550キロメートルとすれば、弾頭重量1トンの搭載が可能になった点に大きな意味があるとみている。
 射程距離が550キロメートルあれば、韓国のミサイル基地がある中部地域から北朝鮮全域を攻撃でき、弾頭重量が1トンあれば、北朝鮮のミサイル基地、スカッド・ノドンなど移動式ミサイル発射車両を問題なく破壊できる。
 また、弾道ミサイルの重点攻撃目標は地下数十メートルのバンカーではなく、地上のミサイル、基地施設、空軍基地であるため、弾頭重量が500キログラムでも目標を達成できるとした。

 国防部幹部は「北朝鮮の地下施設は主に戦闘爆撃機に搭載する精密誘導爆弾などで破壊することになっている。
 韓国の弾道ミサイルは移動式で開発される予定で、射程距離にはさほどとらわれず、柔軟に運用が可能なので、今回の改定で弾道ミサイルの攻撃能力は2-4倍向上する」と述べた。
 また、射程距離が600キロメートル以上あれば、ミサイル軌道が飛行中に大気圏外に出て、再び再突入する技術を確保できる点も成果だ。
 射程距離800キロメートルは巡航ミサイルで77分かかるが、弾道ミサイルでは15分で到達する。攻撃にかかる時間が5分の1で済むことも長所だ。

 慶尚北道浦項市を基点にして、韓半島(朝鮮半島)の東側の最北端である北朝鮮の穏城までは800キロメートル、忠清北道陰城郡から穏城までが550キロメートル、釜山市から北朝鮮の羅津までが800キロメートルだ。
 韓国に対し脅威になる北朝鮮のミサイル基地は韓国の中部地域から300キロメートル圏内に4カ所、400キロメートル圏内に6カ所、550キロメートル圏内に9カ所あるとされる。

 研究開発分野でも進展があったとされる。
 従来の指針では研究開発は事実上理論的な部分だけが認められていたが、今回の指針では射程距離800キロメートル以上のミサイルについても、試験発射は認められないものの、試作品の製作は認めることで合意したとされる。

なぜ射程距離1000キロは駄目なのか

 専門家は北朝鮮の脅威だけでなく、中国、日本など周辺国による脅威に対処するためには、射程距離1000キロメートル、弾頭重量1トンが必要だと指摘してきた。
 しかし、韓国政府は米国の反対に配慮する一方、周辺国を刺激することを避けるため、射程距離800キロメートルで妥協した。
 国防部幹部は
 「射程距離1000キロメートルの軍事目標は周辺国ということになるが、それを公式に表明すれば、周辺国と不必要な対立を生み、不必要な資源浪費を招く」
と指摘した。
 弾頭重量1トンについても、将来的に核弾頭やICBMなど長距離弾道ミサイルの開発に活用される可能性があるため、米国が強硬に反対したとされる。

 このため、韓国のミサイル能力は北朝鮮や周辺国に比べ依然遅れており、それが今回の指針改定の限界として指摘されている。

 中国は射程距離1万1000キロメートル、弾頭重量1.5トンのICBMを保有しており、
 日本はICBMに転用可能な3段固体燃料ロケットを持ち、2トン以上の弾頭を搭載可能と推定されている。
 ロシアもトーポリMなど射程距離1万2000キロメートル以上のICBMを実戦配備している。
 北朝鮮は既に射程距離3000-4000キロメートルのムスダンミサイルを実戦配備し、米アラスカまで到達可能な射程距離6700キロメートル以上のテポドン2号を開発中だ。




朝鮮日報 記事入力 : 2012/10/08 11:00
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2012/10/08/2012100801039.html

ミサイル指針:韓国が射程延長、周辺国は渋い反応

新華社通信「国際ミサイル制御体制に逆行」
朝日新聞「北のミサイル実験など反発の可能性」
   
 韓国の弾道ミサイル射程距離を300キロから800キロに延長するという「韓米ミサイル指針」改正について、中国や日本のメディアは7日、北朝鮮が反発する可能性について言及、あまり歓迎していない様子だ。

 中国国営の新華通信は同日、ソウル発の英文記事に「韓国軍の弾道ミサイル射程(距離)延長は、ミサイル技術管理レジーム(MTCR、ミサイル拡散を防ぐための国際的な輸出規制措置)に逆行するもの」と報じた。

 さらに
 「今回の交渉で韓国は、MTCRの適用対象ではない最大射程距離1500キロのカムフラージュ用巡航ミサイル構築を選択した」
としている。

 朝日新聞は韓国の弾道ミサイル射程距離を表示した地図を掲載、韓米ミサイル指針改正の動向を詳しく伝え、北朝鮮の相次ぐ長距離弾道ミサイル発射が韓米ミサイル指針改正に関係ある、とした。
 それと同時に、北朝鮮は単に言葉で非難するだけでなく、ミサイル発射実験などを行う可能性もあると予想、中国が不快感を示すかもしれないとし、日本も西日本地域が韓国のミサイル射程距離内に入るため、警戒する見方もあると報じている。

 共同通信もソウル発の記事で、米国は韓国がミサイル射程距離を800キロに伸ばしても北京や東京に届かないことを考慮したが、韓国中部から発射すれば北朝鮮全域に到達するため、北朝鮮は反発するとみられる、と報じている。





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