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● 奇形化する韓国経済
この奇形化した韓国経済構造だが、これからどういう道を進むのだろうか。
通常の考えなら、この2社が経済潮流から取り残されたとき、草の根企業が力を得て成長いく、というのが経済法則なのだが。
韓国ではどうもそれが当てはまらないかもしれない。
この2社の没落と一連して韓国も沈んでいく可能性のほうが大きいように思える。
歴史をみればわかるが、永遠に同じ企業が繁栄することはない。
常に新陳代謝することによって経済というものは活性化する。
韓国は、その活性化の道筋にフタをしてしまっている、ように思える。
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朝鮮日報 記事入力 : 2012/10/07 06:12
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2012/10/07/2012100700084.html
「シェア1位だけが勝ち組」独占深まる韓国市場
「サムスンを除けばむしろ状況が悪化した企業の方が多いが、
なぜこんなに苦しめられなければならないのか分からない」
ある大手IT(情報通信)企業に勤める役員が最近、知り合いの公務員とのプライベートな席で打ち明けた言葉だ。
政府が2010年から大企業と中小企業の「同伴成長」を強調し、大企業を対象に各種の負担を強化する政策を相次いで打ち出していることに対する反応だった。
この役員は
「トップ企業には他人を助ける余裕があるかもしれないが、その下の企業は自社の生存自体もままならない状況」
と苦しい台所事情を口にした。
トップ企業の支配力が絶対的に強化される
「強者の独占(勝者一人勝ち)」現象が、
経済危機を経てさらに顕著になっている。
本紙がウリ投資証券に依頼し、ITや自動車など主要13業種の2007-2011年にかけての売上高および純利益の変化について分析した結果、ほとんどの業種でトップ企業のシェアが大幅に増加していたことが分かった。
13業種のうち、売上高は9業種で、純利益は7業種でトップ企業の掌握力が拡大していた。
一方で、2、3位企業の影響力は減少し、もはや「ビッグ3」という表現は通用しなくなってきていることが分かった。
■IT業界の純利益、90%はサムスン電子が計上
IT業界の場合、1位のサムスン電子の売上高のシェアは2007年の40.3%から11年の48%と7.7%上昇した。
IT業界全体の売上高の半分近くがサムスン電子のシェアだったことになる。
特に純利益のシェアは77.2%から90.4%に上昇した。
昨年韓国国内のIT業界が計上した利益のうち、90%はサムスン電子が計上した
という意味だ。
一方で、1位になれなかった企業は生存のための激しい競争を繰り広げている。
売上高を基準とした場合、IT業界の2、3位はLG電子とLGディスプレーと変わりはないが、両社のシェアの合計は24%から20.5%に低下した。
さらに、これを純利益で見ると、NHNとSKC&Cがそれぞれ2、3位を占めるが、これら2社の占める割合はわずか6%にすぎなかった。
5年前までは2、3位の純利益が占める割合が26.7%だった。
ウリ投資証券の関係者は
「サムスン電子が不動の1位を守り抜く間、LG電子やLGディスプレー、SKハイニックス、NHN、SKC&Cなどのメーカーは、純利益で見ると2-3位を常に行ったり来たりしていた」
と説明する。
2位以下の企業が入れ代わりを繰り返している間に、市場でのサムスン電子の支配力はさらに強まっていったというわけだ。
こうした状況は、自動車業界でも見られる。
一つの企業と見なせる現代・起亜自動車の自動車市場での純利益のシェアは、2007年の71.7%から昨年は104.5%へと急増した。
これは昨年、現代・起亜自の純利益が業界全体の純利益よりも多かったことを示すもので、(数値が100%を超えているのは)双竜自など赤字企業が存在しているためだ。
このように、純利益の面で強者の独占が深刻化したのは、調査対象の13業種のうちIT、化学、造船、自動車、流通、証券、デパートの7業種だった。
さらに、売上高を基準とすれば、IT、通信、建設、自動車、流通、証券、デパート、貿易、飲食の9業種でトップ企業のシェアが大幅に拡大した。
強者による独占は、何らかの危機をきっかけに進む傾向がある。
現代経済研究院のイ・ブヒョン研究委員は
「危機の際に経営が行き詰まっていた企業が倒産すると、この部分を支配力のあるトップ企業が全て奪ってしまうケースが多い上、他の企業が苦戦を強いられている間、トップ企業は追加投資を通じて市場シェアを高めているため」
と説明した。
■内需業種の強者による独占は深刻化
業種内の市場シェアが強者に一極集中する現象は、他の企業のシェアを奪い取っていることだけが原因ではない。
サムスン電子の場合、昨年の売上高のうち84%が輸出などを通じた海外でのものだった。
韓国国内での売上高の割合はわずか16%にすぎない。
結局、輸出の増加によって売上高と利益が拡大し、IT業界全体での売上高や利益のシェアが拡大した可能性がある。
しかし、内需業種の場合、この現象については重く受け止めるべきとの指摘が多い。
代表的な内需産業である流通業の場合、業界トップに立つ「新世界」の純利益のシェアは、2007年の28%から昨年は59.3%にまで急増した。
一方、2、3位のロッテショッピングと現代デパートの純利益のシェアは48.9%から21.6%に減った。
流通業界の関係者は
「ロッテと現代も利益は増えたものの、中でも新世界の増加率は群を抜いていた」
と話す。
また、輸出業者にも問題はある。
ほとんどの輸出企業は海外で「自由競争」という名の圧力を受け、値下げを余儀なくされているが、国内では市場の支配力を利用して高値で販売しているためだ。
これにより、売上高に占めるマージン率は海外よりも国内の方がはるかに高くなるとされている。
サムスン電子の関係者は
「海外での売上高が占める割合は公表しているが、海外で利益が占める割合は公表していない」
と話す。
強者による独占の質的な問題を指摘するケースもある。
延世大学のシン・ドンヨプ教授は
「新しい市場を開拓するアップルのような価値創造(value creation)型の「強者による独占」になるべきだが、
韓国企業は他人の価値を奪い取るバリューキャプチャー(value capture)型にとどまっている。
旧態依然の独寡占企業型の強者による独占と何ら変わらない」と説明した。
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朝鮮日報 記事入力 : 2012/10/06 08:51
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2012/10/06/2012100600503.html
サムスン電子、7-9月も過去最高益
サムスン電子は5日、第3四半期(7-9月)の業績(速報値)を発表し、売上高が52兆ウォン(約3兆6800億円)、営業利益は8兆1000億ウォン(約5700億円)だった。
売上高は四半期ベースで過去最高だった第2四半期(4-6月)の47兆6000億ウォン(約3兆3700億円)を更新。
営業利益も第2四半期の6兆7200億(約4800億円)ウォンを20.5%上回り、初めて8兆ウォン台を記録した。
証券会社は当初、第3四半期の営業利益を7兆5000億ウォン(約5300億円)程度と見込んでいた。
好業績をけん引したのは携帯電話端末だ。
IT・モバイル(IM)部門の営業利益は四半期ベースで初めて5兆ウォン(約3500億円)を超えた。
IM部門は第1、第2四半期にも4兆2000億ウォン(約3000億円)の利益を上げたが、第3四半期はさらに大きく利益に貢献した。
IBK投資証券は
「第3四半期の携帯電話販売台数も1億台の大台を突破したのではないか」
と推定した。
6月から本格発売したスマートフォン戦略機種「ギャラクシーS3」が発売から100日で2000万台を売り上げる大ヒットとなったのが好業績の要因だ。
ライバルの米アップルがiPhone5の発売を遅らせたため、第3四半期に世界市場でこれといった競合モデルが登場しなかったことも有利に働いた。
野村証券などは他の主力部門である半導体、ディスプレー部門も1兆ウォン(約710億円)を超える営業利益を上げたと分析している。テレビ・家電部門も世界的な景気低迷の中で、5000億ウォン(約350億円)以上の営業利益を上げたとみられる。
しかし、アップルのiPhone5発売などの影響で、サムスンの業績はひとまず第3四半期がピークになるのではないかとの見方もある。
アップルは先月発売したiPhone5の販売に力を入れており、サムスンもそれに対抗し、マーケティング費用の増加が見込まれるためだ。
アップルとの米国での特許訴訟の行方も不透明だ。
米陪審の評決通りに10億5000万ドル(約826億円)の賠償金が確定した場合、サムスンは第4四半期決算に計上しなければなくなる。
サムスンは昨年、輸出額が韓国の輸出全体の16.5%に相当する101兆7000億ウォン(約7兆1000億円)に達した。
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朝鮮日報 記事入力 : 2012/11/01 09:39
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2012/11/01/2012110100673.html
サムスン・現代自以外の大企業、利益率わずか6%
韓国製造業界を代表するサムスン電子、現代自動車の営業利益率は、今年初めて共に10%を超える見通しだ。
これに対し、売上高1兆ウォン(約730億円)以上の大企業の営業利益率は2年連続で低下する見通しだ。
サムスン電子、現代自とそれ以外の企業で二極化が進む格好だ。
本紙が31日、昨年の売上高が1兆ウォン以上の上場企業108社の今年の業績予想(連結決算ベース)を分析した結果、営業利益率は平均で7.2%と見込まれることが分かった。
ただし、サムスン電子、現代自の2社を除く106社で集計すると、営業利益率は6.0%にとどまる見通しだ。
企業の大半は世界的な景気低迷で収益構造が悪化する中、サムスン電子、現代自の好業績が全体の数値をやや押し上げる形となっている。
■サムスン、現代自の好業績
証券業界によると、今年はサムスン電子が27兆9000億ウォン(約2兆400億円)、現代自は9兆3000億ウォン(約6800億円)の営業利益が見込まれる。
両社の営業利益は合計で前年を53.0%上回る37兆2000億ウォン(約2兆7200億円)に達する見通しだ。
両社の予想営業利益率は平均で13.2%で、残る106社の利益率の2倍以上だ。
サムスン電子、現代自の営業利益が急増する一方、残る106社は減益が見込まれる。
106社の昨年の営業利益は87兆1000億ウォン(約6兆4000億円)だったが、今年は6兆ウォン(約4390億円)以上減少し、80兆7000億ウォン(約5兆9000億円)にとどまる見通しだ。
サムスン電子と現代自の営業利益が108社全体に占める割合は昨年の21.8%から今年は31.6%に上昇すると予想されている。
本紙集計は連結決算ベースで、両社の利益が占める割合が実態より低く計算されている側面がある。
韓国取引所の集計によると、今年上半期の営業利益はサムスン電子が12兆5700億ウォン(約9200億円)、現代自が4兆7800億ウォン(約3500億円)で、上場企業の営業利益に占める割合は63%に達する。
ウリ投資証券のシン・ソンホ・リサーチ本部長は「景気低迷期にサムスン電子と現代自の国際競争力が強まったことを示している。
トップ企業の両社は市場の変化に積極的に対処できるが、そのほかの企業は受け身の姿勢とならざるを得ず、業績の二極化が進んだ」と分析した。
■機械・造船は利益率が半減
業種別の営業利益率は、サムスン電子が属するIT(10.1%)と現代自が属する自動車(10.4%)がそろって2桁に乗せる見通しだ。
両業種より高い利益率が見込まれるのは金融業(21.4%)だけだ。
機械・造船の営業利益率は5.4%となり、2010年(11.8%)の半分以下に落ち込むとみられる。
世界的な不動産不況で建設機械の需要が減少したほか、欧州財政危機の余波で船舶の新規発注がストップしたためだ。
韓国国内の不況が直撃した建設、ウォン高の影響が大きいエネルギーも利益率は伸び悩むと予想される。
大信証券のチョ・ユンナム・リサーチセンター長は
「韓国企業の業績は、欧米や中国の景気の影響を受けやすく、業種別に明暗が分かれる」
と指摘した。
米国の景気による影響を受けやすいITは、米国で景気回復の兆しが見え始め、業績が改善している。
一方、
成長が鈍化している中国の影響を受けやすい鉄鋼、化学、
財政危機が長期化する欧州の景気に左右される機械、造船
は不振から抜け出せずにいる。
』
【おもしろ韓国】
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